家庭用の多くは約0.5mm〜20mmの細かな刻みに対応するモデルが中心です。
一方で、ロングコーム(50〜70mm)に対応したファミリー向けモデルもあり、トップを長めに残して均一にそろえる用途に向きます。
例として、パナソニックのプログレード機は0.5mm刻みで約0.5〜20mmを調整できる構成、フィリップスの7000シリーズは0.5〜28mmのレンジに対応と案内されています。
また、プロ・理美容でおなじみのWAHL(ワール)は、番手(#)とmmの目安表が公開されています。
本文では最新の公開情報に基づき、機種の対応ミリ数、ミリ別の見え方、用途別の選び方、失敗しにくい手順、メンテ・交換目安までを一気に解説します。
数値や仕様はメーカー・販売店の公開情報に基づきます。
刈り高さ(ミリ)の基礎|番手表記との違い
バリカンの「刈り高さ」は仕上がりの長さ(mm)です。
製品によっては「#1」「#2」といった番手(ガード番号)で表す場合があります。
一般的な目安として、#1 ≒ 約3mm、#2 ≒ 約6mm、#3 ≒ 約10mm…といった対応が広く使われています(後掲表も参照)。
ただし、番手とmmの対応はメーカーやガード形状によりわずかに異なることがあります。
番手だけで判断せず、購入前や使用前に各製品のmm表記を確認するのがおすすめです。
よくある操作のコツ
カットの基本は、毛流れと逆方向に動かし、アタッチメントを頭皮に浮かせないことです。
メーカーの取扱説明書やQ&Aでも案内されています。
初めての方は、まず長めのアタッチメントで試し、少しずつ短くしていく手順が安全です。
主要メーカーの「対応ミリ数」早見表(家庭用中心)
メーカー/モデル | 対応ミリ数・特徴 | 補足 |
---|---|---|
パナソニック ER-SC61(プログレード) | 約0.5〜20mmを0.5mm刻み。1〜10mm/11〜20mmのスライドコーム付属。 | 直刃は約0.5mm。説明・販売店ページで案内されています。 |
パナソニック ER-GF81(カットモード) | 3〜70mm対応。3/6、9/12、15/18mmに加え、20/30/40mm、50/60/70mmのロングコーム。 | 製品ページ・量販店ページ・取扱説明書の記載があります。 |
フィリップス HC7650(Series 7000) | 0.5〜28mmに対応(段階調整)。 | 公式製品ページの仕様に基づきます。 |
WAHL(ワール)各種 | 付属/別売ガードで約1.5〜25mm帯が一般的(番手により異なる)。 | 番手とmmの目安は公式解説のガードサイズ表が参考になります。 |
上表は代表例です。
ラインアップ更新により仕様が変わる場合があるため、購入時は各モデルの最新ページをご確認ください。
定番ミリ数で「見た目」はこう変わる
刈り高さ(mm) | 仕上がりイメージ | ヒント |
---|---|---|
0.5〜1mm | 地肌がしっかり見える超短髪。 | フェードの下部や襟足・もみあげの整えに。 |
3mm | 超短めの均一バズ。 | #1相当の目安。綺麗に揃うと清潔感。 |
6mm | 短いバズ。輪郭がくっきり。 | #2相当の目安。 |
9〜12mm | 定番の丸刈り〜短めショートの入口。 | #3(約10mm)や#4(約13mm)の帯。 |
15〜18mm | 短めショート。トップの量感が出始める。 | ムラが出にくい長さ帯。 |
20〜28mm | トップを残すショート、ツーブロ上部にも。 | ダイヤル式や調整コームで微調整。 |
50〜70mm | トップを長めに均一カット。 | ロングコーム活用(ER-GF81系)。 |
上記は一般的な目安です。
髪質・生え方・頭の形で見え方は少し変わるため、最初は長めから少しずつ短くするのが安心です。
ヘアスタイル別のおすすめ設定(やりすぎないコツ)
ツーブロック。
サイドは3〜9mmの範囲が扱いやすく、トップは20mm前後〜で量感を残すとバランスが取りやすいです。
段差を自然につなぐときは3→6→9mmのように段階を踏みます。
フェード。
下から0.5〜1mmで土台を作り、3→6→9mmとグラデーション。
ライン取りは無理をせず、最初は控えめに。
丸刈り(坊主)。
まず9〜12mmから試し、短くしたい場合は6mm→3mmと段階的に。
子どもカット。
耳まわり用アタッチメントやロングコームがあると、動きがあっても整えやすいです。
機種によっては50〜70mmのロングコームが付属します(例:ER-GF81)。
いずれも、メーカーが案内する基本動作(毛流れと逆にゆっくり動かす、頭皮にコームを密着など)を意識すると仕上がりが安定します。
失敗しにくい手順(公式取説ベース)
- はじめは長めから。仕上がりが分からないときは、まず長めのアタッチメントでカットし、徐々に短くするのがおすすめです。
- 小刻みに動かす。アタッチメントを頭皮から浮かせず、毛流れと逆にゆっくり進めます。
- 段階ダイヤルを活用。ダイヤル式は0.5mm刻みで微調整できるモデルがあります(ER-SC61など)。
- ロングコームで均一化。トップを「同じ長さでそろえる」用途に便利です(20/30/40mm、50/60/70mm)。
番手(#)とmmの早見表
番手 | おおよそのmm | 目安の使いどころ |
---|---|---|
#1 | 約3mm | 超短めバズ、フェードの中間 |
#2 | 約6mm | 短いバズ、丸刈り短め |
#3 | 約10mm | 丸刈りの定番 |
#4 | 約13mm | 短めショートの土台 |
#5 | 約16mm | ショートの量感 |
#6 | 約19mm | トップを残す |
#7 | 約22mm | 長めショート |
#8 | 約25mm | より長めの均一カット |
数値は一般的な目安です。
実際の仕上がりは機種やガード形状で差が出るため、各製品のmm表記の確認が確実です。
「対応ミリ数」で選ぶ|代表モデルと特徴
モデル | 得意領域 | ポイント |
---|---|---|
パナソニック ER-SC61 | 約0.5〜20mmの細かな均一カット | 0.5mm刻みで39段階。1〜10/11〜20mmのコーム。直刃約0.5mm。 |
パナソニック ER-GF81 | ロングコームでトップ長め(〜70mm) | 3/6、9/12、15/18、20/30/40、50/60/70mmの幅広い付属コーム。 |
フィリップス HC7650 | 0.5〜28mmの幅広い調整 | 公式案内で0.5〜28mm・多段階の設定。 |
上記はいずれも特長が異なります。
どれが「良い・悪い」ではなく、あなたの目的の長さ帯が扱いやすいかで選ぶことが大切です。
メンテナンスと整える頻度の目安
髪は平均して月約1cm(≒1日0.3〜0.35mm前後)伸びるといわれます。
そのため、例えば6mmで刈った場合、2〜3週間ほどで「伸びた感」が出やすくなります(個人差あり)。
替刃は、使用条件にもよりますが、メーカーの一例として月2回(1回20分)使用で約2年が交換目安とされています。
切れ味や引っかかりが気になり始めたら、早めの交換を検討すると快適です。
お手入れの基本
- 使用後は毛くずを払い、推奨オイルで潤滑を保つ。
- 水洗い対応モデルは、説明に沿って洗浄・乾燥させる。
- 保管時は落下や湿気を避ける。
チェックリスト|あなたに合う一台を見つける
- 求める長さ帯:0.5〜20mm中心か、〜28mmや〜70mmまで必要か。
- 刻み幅:0.5mm刻み/1mm刻みなど。
- 付属コーム:耳まわり・すき刈り・ロングコームの有無。
- 使い方:コードレス時間や充電時間、防水、重さ・静音性。
- 替刃の入手性:交換目安や対応品番を確認。
FAQ(よくある質問)
Q:同じ「#2(6mm)」でも仕上がりが違うのはなぜ?
A:番手は目安で、ガード形状や刃の設計により仕上がりに差が出る場合があります。
各製品のmm表記を確認しましょう。
Q:フェードをきれいにつなぐコツは?
A:0.5→3→6→9mm…と段階を小さく刻むと境目がなじみやすいです。
ダイヤル式で微調整できるモデルもあります。
Q:トップを長めに均一で揃えたい。
A:ロングコーム(20/30/40mm、50/60/70mm)が便利です。
対応モデルか確認してください。
Q:具体的な最適ミリ数は?
A:髪質・骨格・好みで変わります。
はじめは長め→短めへの順に調整するのが失敗しにくいです。
まとめ|「バリカンは何ミリがある?」の要点
- 家庭用の中心帯は約0.5〜20mmで、0.5mm刻みの微調整ができるモデルもあります(例:ER-SC61)。
- 広いレンジでは0.5〜28mmに対応するモデル(フィリップス HC7650)があります。
- トップ長めを均一にしたいなら、50〜70mmのロングコームが使えるモデル(ER-GF81)も選択肢です。
- 番手(#)は目安。実際はmm表記を確認し、長めから段階的に短くしていくと安心です。
- 整える周期の考え方は、髪の伸びが平均 月約1cmであることを参考にしましょう。
本記事は、各メーカーの公開情報や取扱説明書、販売店の仕様ページをもとに構成しました。
仕様は予告なく更新されることがあるため、購入前には必ず最新の製品ページをご確認ください。
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